8月19日のマーケットは特に大きな経済指標は予定されていませんでしたが、ドル円は一時約2.8円の下落、日経平均株価は674円下落、米国株は8日続伸となりました。
米国株に関しては、今年に入って最長の連続上昇局面となりました。
7月上旬から金融市場は非常にボラティリティが高くなっています。
昔のドル円は1日に10銭ほどしか動かない日も多々ありましたが、今では1日に平気で1円以上動きます。
我々投資家は相場が動かないと稼げないので、ボラティリティに感謝はしているのですが、それにしても動きすぎです。
ボラティリティの高さがドル円の上値をある程度抑えていますが、今後ボラティリティが低下すると円キャリー取引が活発になるため、ドル円が再度150円を突破する可能性も十分考えられます。
その流れに乗れるように今から準備しておきたいですね。
それでは2024年8月19日のマーケットをどうぞ!
米雇用者数最大100万人下方修正?
週明けマーケットが始まる前の4時頃、zerohedgeがこんなツイートをしました。
On Wednesday, the Bureau of Labor Statistics will downward revise jobs for the April 2023-March 2024 period by up to 1 million. This means that all “beats” recorded in the past year will have been misses and the US job market is in far worse shape than the admin would admit.
水曜日、労働統計局は2023年4月から2024年3月までの雇用統計を最大100万人下方修正する。これは、過去1年間に記録されたすべての「予想を上回る」数字が下回ることを意味し、米国の雇用市場は労働統計局が認めるよりもはるかに悪い状況にある。
水曜日に米労働統計局が雇用統計の改定を行いますが、かなり大幅な下方修正になりそうです。
2023年4月から2024年3月までの1年間で非農業部門雇用者数は12回中9回予想を上回りましたが、もしこのツイートが本当であれば、全て予想を下回っていたことになりそうです。
つまり、底堅いと言われてきた労働市場は、『見た目ほど強くなかった』ことになります。
真偽は定かではありませんが、仮に100万人も雇用者数が下方修正されれば、市場は再度FRBに9月0.5%利下げを催促する可能性が高いです。
利下げは通常、株高に繋がりますが、景気不安からの大幅利下げは株安で反応するでしょう。
8月5日を安値に大幅上昇を見せている米国株ですが、水曜日の改定次第では上値が抑えられる材料になるかもしれません。
19日の為替市場はドル全面安となったわけですが、市場ではzerohedgeのツイートがきっかけになったと言われています。
ここで市場でよく言われる、織り込み済みについて少し話そうと思います。
今回の場合、『雇用者数100万人下方修正』とのツイートでドル全面安になりましたが、仮に水曜日の改定で本当に100万人下方修正されていても、ドルはあまり売られないでしょう。
なぜか?
それは事前にドルを売っていたからです。
もちろん、実際の改定が100万人ではなく、101万人以上だった場合、ドルはさらに売り込まれると思います。
ただ、その可能性は低いでしょう。
私の予想は、101万人以上ドル安・100万人(ショートカバーで)ドル高・99万人以下ドル高だと予想しています。
つまり、水曜日の雇用者数改定は織り込み済みだということを考慮すると、ドル高イベントになるのではないか?と考えています。
大型買収?
セブン&アイ・ホールディングスは19日、カナダのコンビニエンスストア大手のアリマンタシォン・クシュタールから法的拘束力のない初期的な買収提案を受けたと発表しました。
報道を受けてセブン&アイ・ホールディングスの株価は大きく上昇し、前日比23%高の2161円で取引を終えました。
現時点の時価総額は約5兆6000億円で、仮に買収が実現すれば、海外企業による日本企業の買収では過去最大規模になる可能性があります。
なぜこの報道を取り上げたかというと、海外企業による日本企業の買収は『円高』に繋がるからです。
(日本企業が海外企業を買収する場合は、円安に繋がります)
当然、日本企業の買収は『円』で行われるわけで、円に両替する=円高ということになります。
大型買収になるとさすがにマーケットに影響を与えてしまうので、影響を与えないように対策するとは思いますが、それでもインパクトは大きいですよね。
本日19日は、買収に関する思惑で円が買われたとの見方も市場では出ています。
この報道が持続的な円高に繋がるか?と考えると、ほぼ確実に繋がらないでしょう。
つまり、買収に関する思惑での円買いは長続きしないと考えています。
まとめ
8月19日は特に大きな経済指標は予定されていませんでしたが、ドル円は一時約2.8円下落しました。
下落の材料としては、zerohedgeのツイートでのドル安・大型買収観測での円高が挙げられます。
ドル安・円高の材料が1日で重なり、ドル円は下落したというわけです。
ドル円が下落したことにより、日経平均株価も(円高で)売られたと説明することができます。
ただ、米国株は8日続伸となったことで、為替にもよりますが、明日(20日)の日経平均株価は上昇する可能性が高いと考えています。
私の戦略は、水曜日の雇用者数改定が発表されるまでにドル高ポジションを仕込みたいと考えています。
エントリーはファンダメンタルズではなくテクニカルで行うため、押し目をテクニカルで拾います。
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