2024年8月30日のマーケットは、月末最終営業日であり、リバランスの動きが見られました。
機関投資家などの大口は、その月に上がったポジション+下がったポジションを決済します。
今月8月であれば、ドル売りが顕著だったため、ドル買いフローが生まれました。
これをリバランスといいます。
月末最終週になると、リバランスの動きが見られ始めるので、戦略として儲かったポジションを決済するのは全然アリです。
ただ、結局は大口のポジション調整であり、テクニカル・ファンダメンタルズを無視した動きになります。
つまり、月末最終週はテクニカル・ファンダメンタルズが効きにくい相場であるといえます。
月末最終週の積極的なトレードはオススメしません。
日経平均株価は、前日の米国市場でエヌビディアのみ下落したため、上値が重い展開を想定していましたが、予想に反して285円の上昇となりました。
※前日の記事はこちら
米国株は、S&P500が56pt上昇の5,648pt、NADAQが197pt上昇の17,714pt、DOWが228pt上昇の41,563ptと主要3指数全て上昇しました。
内訳を見ても、幅広い銘柄が買われており、前日下落したエヌビディアも買われました。
ドル円は月末フローでのドル高+リスクオンムードでの円安が重なり、146円を回復しました。
私は143円台からドル円のロングを保有していますが、まだまだ握るつもりです。
握力の強さが投資で勝つコツです。
それでは、2024年8月30日のマーケットをどうぞ!
小売売上高(🇦🇺)
オーストラリアの小売売上高は前月比横ばいで、市場予想にも届きませんでした。
結果 | 予想 | 前回 | |
小売売上高 | 0.0% | 0.3% | 0.5% |
オーストラリアでは7月に大規模な減税が行われており、平均的な賃金所得者は年間1500豪ドルを受け取る予定だそうです。
ただ、現時点ではそれが積極的な消費に繋がっていません。
RBAは主要国の中で唯一タカ派姿勢を維持しており、今回の結果で消費の低迷が示唆されたことで、RBAのスタンスが変化するのかに注目です。
※8月6日会合の議事録に関する記事はこちら
現時点でRBAはタカ派姿勢を維持しているため、まだ豪ドルは上目線で監視しています。
消費者物価指数(🇫🇷)
フランスのCPIは燃料や電気料金の下落が牽引する形で、2021年7月以来、約3年ぶりの低水準となりました。
結果 | 予想 | 前回 | |
HICP(前月比) | 0.6% | 0.5% | 0.2% |
HICP(前年比) | 2.2% | 2.1% | 2.7% |
市場予想は上回ったものの、前回値と比べれば低下しており、インフレ率は順調に低下しているといえるのではないでしょうか。
EUの物価目標は前年比で2%です。
8月29日に発表されたドイツのインフレ率も順調に低下しており、ECBの追加利下げを後押しする内容となりました。
※8月29日の記事はこちら
ただ、サービス価格は2.6%から3.1%へ上昇と、サービス価格は高止まりしています。
サービス価格の上昇は賃金上昇圧力に繋がり、賃金上昇圧力はインフレに繋がります。
つまり、各国中央銀行は特にサービス価格の動向を注視しています。
サービス価格が低下しない限り、積極的な利下げは期待できません。
ヘッドラインインフレだけでなく、サービス価格にも注目すれば、なぜなかなか利下げを行わないかが分かると思います。
消費者物価指数(🇪🇺)
欧州のインフレ率は、3年ぶりの低水準となり、ECBの9月利下げを後押しする内容になりました。
結果 | 予想 | 前回 | |
消費者物価指数 | 2.2% | 2.2% | 2.6% |
コア消費者物価指数 | 2.8% | 2.8% | 2.9% |
投資家は年内にあと2・3回の追加利下げを織り込んでおり、これがユーロの上値を抑える材料になりそうです。
パリ五輪の影響でサービス価格が4.0%から4.2%に加速しましたが、特殊要因であるため、影響は一時的であると推測できます。
ECBは特にサービス価格と賃金上昇圧力に注目しており、これらが加速するとインフレの芽が出てしまうことになります。
各国中央銀行は、インフレを再燃させずに、景気の悪化も防ぐという難しい判断を迫られています。
私の戦略は『積極的な利下げを行う国の通貨を積極的に売る』です。
GDP(🇨🇦)
カナダの第2四半期GDPは、政府支出や企業投資・サービスへの支出増加が牽引する形で、BOCの予想(1.5%増)とアナリスト予想(1.6%)をそれぞれ上回りました。
結果 | 予想 | 前回 | |
GDP(前期比) | 0.5% | – | 0.4% |
GDP(前期比年率) | 2.1% | 1.6% | 1.8% |
市場は来週9月4日のBOC会合で25bpの追加利下げが行われる確率を80%織り込んでおり、また年内にさらに2回の追加利下げが行われると予想しています。
ちなみに、来週9月4日のBOC会合で利下げを行えば、3会合連続となります。
まだまだ利下げを行うのであれば、カナダ・ドルは買えない通貨になるでしょう。
PCE価格指数(🇺🇸)
FRBが注目しているPCE価格指数の結果は、FOMCが9月に利下げを開始するとの観測を後押ししました。
結果 | 予想 | 前回 | |
PCE価格指数(前月比) | 0.2% | 0.2% | 0.1% |
PCEコア価格指数(前月比) | 0.2% | 0.2% | 0.2% |
PCE価格指数(前年比) | 2.5% | 2.6% | 2.5% |
PCEコア価格指数(前年比) | 2.6% | 2.7% | 2.6% |
PCEコア価格指数は3ヶ月間の年率で1.7%と、年初来で最も低い伸びとなり、FRBの目標である2%も下回りました。
FRBはインフレ動向を見極める上で、CPIよりもPCEを重視しています。
今回の結果は、経済が底堅く推移している中でインフレが順調に低下しているという、ソフトランディング期待を高める内容だったといえます。
結果を受けても市場が織り込む年内の利下げ幅は変わらず、依然として年内1ポイントの利下げを織り込んでいます。
年内のFOMC会合は残り3回であるため、どこかの会合で0.5ポイント利下げを行うと市場は予想しています。
さすがに市場の織り込みは行き過ぎだと考えているのですが、今後の米指標の結果次第では、市場の織り込みが正しくなる可能性も十分考えられます。
柔軟に対応できるように、今から準備しておきたいです。
豆知識ですが、PCE価格指数はCPIとPPIである程度予想できてしまうため、市場では『答え合わせ指標』と呼ばれています。予想とあまり乖離しない指標なので、動きが出にくい指標でもあります。
まとめ・今後の戦略
米国指標であるPCE価格指数の予想下振れを受けて、ドル円が下落すると考えていたトレーダーは多いのではないでしょうか。
PCE価格指数を受けての値動きはドル高で反応したわけですが、指標発表前から結果がどうであれ、継続的なドル安には繋がらないと判断していたため、143円台からのドル円ロングは保有していました。
これにはかなりの経験値が必要ですが、指標の結果を額面通りに受け取っても報われないことの方が多いです。
指標発表までのマーケットの動き、市場参加者の思惑・期待などを考えて相場に取り組まないと、『ファンダメンタルズは使えない!』となってしまいます。
ファンダメンタルズは使えない!派の方は、指標の結果を額面通りに受け取ってしまっている可能性が考えられます。
例えば、米雇用統計の下振れが予想されていたとして、市場は米雇用統計発表までにドル安で攻め始めます。
で、実際米雇用統計の結果が弱かったとしても『織り込み済みでショートカバー』はよくある値動きです。
これにはかなりの経験値が必要なので、まずは指標の結果を額面通りに受け取らないということだけ覚えておいてもらえればと思います。
今後は、米指標の結果次第ではあるのですが、溜まったドル安ポジションのショートカバー・利下げ織り込みの剥落などで、ドル円は上昇する確率が高いと考えています。
引き続き、米指標の結果を追いながら、都度戦略を練り直して相場に取り組みたいです。
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